FIELD NOTE / ハウツー

クラブって何歳から入れるの?年齢確認と身分証の話、ぜんぶします

クラブは何歳から入れるのか。法律が引いている18歳と20歳の線、夜のクラブが「20歳以上・写真付き身分証」にしている理由、学生証や保険証は使えるのか、20歳未満でも行ける昼のイベントまで、現役DJが一次情報を確認しながら話します。

クラブの入口でスタッフが身分証を確認している様子(AI生成イメージ)
AI生成イメージ(Codex)

「クラブって何歳から入れるの?」って、年下の友達やDJを始めたばかりの子から、ほんとによく聞かれます。先に答えを言っちゃうと、夜のクラブは「20歳以上・写真付き身分証が必要」にしているお店が多いです。

ただ、これって法律がそのまま「20歳から」と決めてるわけじゃないんですよね。法律の線と、お店が自分で決めてるルールと、イベントごとの違いが重なってるから、ちょっとややこしい。順番にほどいていきます。

法律が引いてる線は「18歳」と「20歳」の2本

東京のクラブに関係する年齢の線は、だいたい2本です。

1本目は 18歳。深夜0時を過ぎてもお酒を出して、DJや演出でお客さんを遊ばせるお店は、風営法で「特定遊興飲食店営業」という許可の枠に入ります(第2条第11項)。2016年に施行された改正でできた枠で、深夜まで営業するクラブは基本ここです。この許可で営業しているお店は、22時から翌朝6時まで18歳未満をお客さんとして入れちゃいけない決まりで、例外は22時〜24時に保護者が一緒にいる場合だけ(第31条の23で読み替えて準用する第22条第1項第5号)。

深夜にお酒を出すバー形式のお店も、22時〜翌6時は18歳未満を客として入れられません(保護者同伴は例外。第32条第3項)。なので、DJバーで遊ぶ場合も多くは22時がひとつの線になります。

それとは別に、東京都の青少年健全育成条例では23時〜翌4時が「深夜」。保護者の同意や正当な理由がないのに、18歳未満を深夜に連れ出したり、一緒にいたり、引き留めたりするのは禁止です(第15条の4第2項)。年上の友達が高校生を夜のパーティーに誘う、はこっちにも引っかかりうる話なんですよ。

2本目は 20歳。お酒は20歳から(二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律 第1条)、たばこも20歳から。2022年4月に成人年齢は18歳になったけど(民法第4条)、お酒とたばこの年齢は20歳のままです。

ざっくり表にするとこんな感じ。

年齢法律でいうと(東京)夜のクラブでよくあるルール
18歳未満深夜営業のクラブ・お酒を出すバーは22時以降、原則入れない(保護者同伴の例外あり)。23時〜4時は都条例の深夜外出の制限もある入れない
18・19歳上の18歳の線にはかからない。ただしお酒・たばこはNG「20歳未満お断り」が多い
20歳以上年齢の壁はなし写真付き身分証の提示を求められることが多い

じゃあ、なんで「20歳から」のお店が多いの?

法律だけ見ると、18・19歳は夜のクラブに入れそうに見えますよね。それでも多くのお店が20歳で線を引いてるのは、お酒が絡むからです。

お酒を売るお店には、20歳未満の飲酒を防ぐために年齢確認などの措置をとることが法律で求められていて(二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律 第1条第4項)、20歳未満が飲むと知りながら出せば50万円以下の罰金(第3条)。風営法でも、許可を受けたクラブやバーで20歳未満にお酒を出すのは禁止で(第22条第1項第6号の準用)、違反すれば1年以下の拘禁刑か100万円以下の罰金です(第51条)。さらに法令違反があると、公安委員会は許可の取消しや6か月以内の営業停止を命じることができます(第31条の25)。警視庁が公開してる許可申請用の書類には、「18歳未満を入れないための方法」と「20歳未満にお酒を出さないための方法」を書く欄まであるんですよ。

暗くて人がぎゅうぎゅうのフロアで、18歳と20歳を見分けてお酒だけ止め続けるのは、現場的にかなり難しい。だから夜は「20歳未満お断り・全員ID確認」に揃えちゃう、と考えると筋が通ります。お店にとっては営業を続けられるかどうかの話なので、ドアのスタッフが真剣なのも当然なんです。

実際の告知もそうなってます。渋谷のENTERは公式サイトで、20歳未満は入場できないこと、年齢確認のため全員にIDチェックをすることを書いてる(「渋谷 ENTER 年確」で調べてた人、答えはこれです)。WOMBやZEROTOKYOもFAQで、通常の深夜イベントは20歳未満お断り・写真付き身分証が必要としてます。Circus Tokyoは「22時以降のイベントは20歳未満お断り」と時間で区切ってるタイプ。秋葉原のMOGRAも、夜のイベントは20歳未満お断り・公的な写真付き身分証が必要、という書き方です。

出番待ちでドアの横にいると、スタッフが一人ずつ身分証と顔を見比べてるのが見えます。どう見ても大人なお客さんでも普通に出してるので、「老け顔だから大丈夫」はあんまり通じないと思っておいてください。

身分証は何を持っていけばいい?

いちばん確実なのは、顔写真付きの身分証の原本。WOMBのFAQだと運転免許証・パスポート・マイナンバーカード、ZEROTOKYOのFAQだと運転免許証・パスポート・住民基本台帳カードが挙がってます。

よく聞かれる「保険証は?」「学生証は?」問題。保険証みたいな顔写真なしの身分証は、WOMBとZEROTOKYOだと、学生証・社員証・顔写真付きのクレジットカードみたいな「写真と名前が載ってるもの」とセットで、という扱いです。つまりこの2店では、学生証は写真なしIDの相棒として名前が出てくる立ち位置。学生証1枚で通るかはお店次第なので、免許証やマイナンバーカードがあるならそっちを持っていくのが安心です。

「写真付き」は顔写真が載ってる身分証って意味で、スマホで撮った身分証の写真のことじゃないです。MOGRAは海外からのお客さん向けのページで、過去に偽造の問題があったから電子IDやアプリ内の写真付きIDは受け付けない、実物の身分証を持ってきて、と書いてます。入口だけじゃなく「会場内でも身分証の提示を求める場合がある」と告知してるイベントもあるので、入ったあとも財布に入れたまま持っておくのが無難ですね。

海外出身の友達と行くなら、在留カードかパスポート。在留カードは中長期の在留者がいつも持ち歩く義務があるカードで(入管法第23条第2項)、名前・生年月日・顔写真が載ってます。ただWOMBやZEROTOKYOのFAQには在留カードの名前は出てこないので、大きいクラブに初めて行くならパスポートもあると安心かも。

「忘れた」「借りる」「年確されない」の話

身分証を忘れたら、まず入れないと思っておいた方がいいです。全員チェックと書いてるお店で例外を期待するのはきつい。近いなら取りに帰る、が現実的な答えです。DJやオーガナイザーにゲストで入れてもらう約束をしてても、年齢確認は別の話。

人の身分証を借りるのは、やめとこう、で終わりです。スタッフは顔写真と本人を見比べてるし、上に書いたとおりお店にとっては許可がかかった話。バレたら入れないのはもちろん、貸した友達にもお店にも迷惑がかかります。写真なしのIDに写真付きのものをセットで求めるお店があるのも、まさに本人かどうかを見るためなんですよね。

**「前に行ったとき年確されなかった」**って話もたまに聞きます。顔なじみのお客さんをスタッフが覚えてる、みたいなことはあっても、それでルールがなくなるわけじゃない。毎回持っていくのがいちばん楽です。

18・19歳や高校生は、昼のイベントがある

20歳未満でもDJイベントに行けるかというと、昼〜夕方のイベントならチャンスがあります。WOMBもZEROTOKYOも、深夜前や日中のイベントは年齢の条件が違うことがあるからイベントページを見て、とFAQに書いてます。

たとえばMOGRAのボカロDJイベント「VOCALOID-ManiaX」(2026年10月の回)は14時〜20時の開催で、19歳以下の料金があって、そのかわり顔写真付き身分証が入場時に必須、20歳未満の飲酒・喫煙はお断り、という告知でした。このサイトに載ってる告知を見ても、昼〜夕方スタートのイベントで「U-18」「U20」「高校生以下」の料金を出してる例がいくつもあります。お酒の飲み放題は大人料金だけ、学割はソフトドリンクのみ、みたいにドリンクで分けてるイベントもありました。

そもそも東京のDJイベントは真夜中スタートばかりじゃなくて、開催時刻の調査だと半分以上が12時〜19時台に始まっていて、日付が変わってから始まるのは2%もありません。昼開催のイベント一覧から探すと早いですよ。

ひとつ注意したいのが「U-23」。DJバーやクラブでよく見る「U-23」料金は23歳以下の割引って意味で、20歳未満OKって意味じゃないです。MOGRAの夜のイベントにも20歳〜23歳向けの割引がありつつ、20歳未満は入場お断りと書いてあったりします。

「18歳だけど高校は行ってない」「18歳は何時まで?」みたいな疑問も見かけます。風営法も都条例も、線を引いてるのは年齢(18歳未満かどうか)で、学校に行ってるかどうかじゃないです。18・19歳なら上の22時・23時の線にはかからないけど、夜のイベントはお店のルールで20歳以上のことが多いし、お酒はどっちにしろ20歳から。高校生なら学校の決まりも別にあるはずなので、そこも一応見ておいてください。

行く前にやっておくこと

イベントの告知ページの下のほうに、年齢や身分証の注意書きがまとまってることが多いので、そこだけは読んでおくのがおすすめ。同じお店でも昼の部と夜の部でルールが違ったりします。あとは顔写真付き身分証の原本を財布へ。これだけで、ドアの前で焦ることはまずなくなります。はじめての夜の全体像は東京の小さなクラブ、はじめて行く夜のはなしにまとめてます。

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ここまで読んだら、現場を見るのが早い

整理した内容は、フロアに立ってはじめて腑に落ちます。今週の観測から近い時間・近い箱を選んでみてください。

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