「クラブのマナーって、結局何を気をつければいいの?」っていう質問、はじめての人によく聞かれます。これ、明文化されたルールはないけど、シーン内側で「これやったらアウト」っていう暗黙の線はちゃんとある。理由付きで全部話します。
DJ ブース周辺の NG
これがいちばん多い NG。DJ ブースは仕事場で、聖域寄りの空間です。
機材に触らない。 CDJ、ミキサー、PC、絶対に触らない。客が触って機材が動いて夜が止まる、っていう事故が実際あって、それ以来全シーンでこれは超 NG。
ブースの台に肘・コップを置かない。 ブースのテーブルは DJ の作業面。客が肘を乗せると振動で機材に響くし、ドリンクこぼしたら一発で機材壊れる。
プレイ中に話しかけまくらない。 DJ は集中してる時間。「リクエストしたい」「写真撮らせて」「Instagram 教えて」を全部プレイ中に投げると、シーンから「あの客」認定される。
「最高でした」一言は OK。 プレイ中じゃなくて、ブースから降りてきた瞬間とかなら、感想 1 言は嬉しい。長話はダメ。
フロアでの NG
真ん前の場所を独占しない。 ブース正面のドピンク位置を 4 時間動かない、っていうのはシーン内で迷惑がられる。後ろから前に入りたい人の動線を塞ぐから。
他の客と肩がぶつかった時、軽く謝る。 ぶつかったまま無視すると、不快感が連鎖する。「すみません」かハンドサインで OK。
フロアの後ろで大声会話しない。 会話できない問題 で書いた話だけど、フロアの後ろで叫び合うグループは、音聴きたい客にとって雑音になる。
人を押しのけて前に行かない。 入りたいなら、人の後ろから自然に滲み出る。乱暴に押すのは喧嘩のきっかけ。
写真・動画系の NG
夜による、を覚えとく。 アンダーグラウンド系 (テクノ・ベース・実験系) は写真 NG が多い。アニソン・A-POP・大箱は OK。受付の貼り紙、フライヤー、入店時の説明で確認。
「顔NG」の人に注意。 シーンには「自分の顔を SNS に出されたくない」常連が一定数いる。フロアでバシバシ撮ると、その人達が来なくなる夜になる。
フラッシュは厳禁。 どの夜でも、フラッシュはほぼ NG。DJ のセットを邪魔するし、暗闇の中の客を直撃する。
動画で DJ のセットを長尺で録画しない。 知財・著作権の問題と、DJ への配慮の両方。30 秒程度の短いストーリーくらいなら、写真 OK の夜なら大丈夫。
ナンパ・声かけの NG
相手の反応を読めない人がいちばん嫌われる。 1 回声かけて、相手が引いた、目を逸らした、短い返事だった、これは「離れて」のサイン。粘ると、シーン内で「あの男 / 女」認定される。
ドリンクの強要 NG。 「俺がおごるから飲んで」って強引なドリンクは、現代のシーンでは完全アウト。相手が「自分で買う」と言ったら譲る。
店外への誘いは慎重に。 一人で行く方法 でも書いたけど、知らない人に「家近い」「他のバー行こう」って誘うのは、相手にとって警戒対象。
断られたら追わない。 これだけ守れば、シーンに居続けられる。
ドリンク・お酒の NG
酔いつぶれてフロアに居続けない。 踊らないとダメ? で書いた「世界が回った」の話、自分のキャパ超えたら退店するか、ロビーで休む。
他人のドリンクに何か入れない。 これは NG じゃなくて犯罪。
1D チケット使い切らずに帰る、は別に OK。 余ったチケットは退店時にバーテンに返す。「他の人にあげる」のはダメな店もあるので、店ごとに確認。
ゲスト関連の NG
ゲスト登録の話 で書いた通り、ゲストパスを濫用するとシーン内の信用を消費する。「今夜もゲストで」を続けると、出してくれる側が疲れる。
正規料金で行く回 と ゲストで入る回 のバランスを意識するのが、長くシーンに居る人の動き方。
重要なのは「相手の集中を奪わない」
クラブのマナーって、要するに、
他人の音楽体験を邪魔しない
これに尽きる。フロアの誰かが音に没入してる時に、それを途切れさせる行動は基本 NG。逆に言うと、自分が音に没入してる時、他人が邪魔してきたら離れていい。
シーンは「音を聴くために集まる場所」で、それを守る暗黙のルールが、表面的なマナーの裏にある。