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DJとしてイベントに呼ばれたい。どうやって?

イベントに何度か通ったら、自分も回したい気持ちが湧いてくる。出演 DJ のほとんどは元お客さん。呼ばれる側に回るまでの動き方を解説。

DJとしてイベントに呼ばれたい。どうやって? — Pixabay
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何度かクラブに通ってると、ふと「自分もブースの中に立ってみたい」って気持ち、湧いてきますよね。これ、シーンに馴染んできた証拠です。

ただ、ここから「呼ばれる側」になる道筋、外からは見えにくい。実はかなりシンプルなんですが、「順番」を間違えると一生呼ばれない。今日はその順番の話です。

出演 DJ のほとんどは「元お客さん」

フライヤーに載ってる DJ、どこから湧いてきたと思います? 答えは、その箱の元お客さんです。

レジデント DJ も、ゲスト枠の若手も、ほとんど例外なく「以前は客として通ってた人」。主催が「あいつ毎週来てるな」「音楽の話できるな」って認識した相手から、声をかけていく。

公募もオーディションも基本的にありません。「DJ 募集!」みたいな張り紙、見たことないですよね。あれは無いんです、シーンの仕組み的に。

つまり、ブッキングは「主催が直接知ってる人脈」の中で完結する。これを知らずに「ミックス送り付け」「SNS DM で営業」やっても、まず動かない。

主催は「呼びたい客」を見てる

これ、DJ 始め方 の記事でも触れたんですが、主催 (オーガナイザー) は本当にゲストを見てます。

特に小箱 (キャパ 100 人前後) の場合:

毎月コンスタントに来てる客は、3 ヶ月で「あの人また来た」って認識される。

オープニング時間に来てる客は、ブースの中から丸見え (オープン時間に行くのって早すぎ?)。

ぼっちでフロアにいても、半年通えば誰かに声かけられる (ぼっち問題の解像度)。

主催の目線で考えると、「呼びたい客」って:

これ、DJ の腕より先に評価されます。なぜなら、初オープニング枠の DJ に求められるのは「破綻しないこと」だから。

自分から「回したい」と意思表示する

通って顔を覚えられたら、次は「自分も回したい」って意思表示。これがないと、主催も声をかけづらい。

タイミングは、半年〜1 年通って、主催やレジデントと普通に世間話できるようになった頃。打ち上げで「実は自分も練習してるんですよ」とか、SNS DM で「いつかオープニング枠でやらせてもらえたら」みたいに、軽く伝える。

ここで気をつけたいのが、「ガツガツしすぎない」こと。

押し付けがましい営業は、シーンでは引かれます。「半年練習したのでチャンスください!」みたいなノリは、相手も困っちゃう。

逆に、自然な流れで「やりたい」って伝えると、主催側も覚えてくれる。「あ、あの子 DJ したいんだ。じゃあ次の新人枠で声かけてみるか」って動きが、半年後とかに来る。

ミックスは「資料」、聴いてもらうのは関係性ができてから

「回したい」って伝えると、主催やレジデントから「ミックスあるなら聴かせて」って返ってくる場合があります。これがブッキングへの実質的なオーディション。

SoundCloud / Mixcloud に上げてある自分のミックスを、リンクで渡す。最初は下手でも構いません (DJ 始め方 でも書いた通り、改善の過程が見える方が好印象)。

逆に、関係性ができる前にミックスを送り付けるのは逆効果。「あ、営業 DM ね」って即スルーされる。

順番は:

  1. 通って顔を覚えられる (半年〜)
  2. 普通に話せる関係性を作る
  3. 「やりたい」と意思表示
  4. 主催から「聴かせて」と言われたらミックスを渡す
  5. 「次の枠、30 分どう?」が来る

この 1〜5、3 ヶ月でこなそうとすると無理。1 年〜1 年半は見てください。

初オープニング枠が来る瞬間

順番が進むと、ある日突然「来月の前半、30 分どう?」っていう連絡が来ます。

オープニングは、お客さんがまだ少ない時間帯。失敗しても被害が小さいし、新人の練習場として機能してる枠です。

ここで「やります」って即答するのが大事。「もう少し練習してから…」とか言うと、次のチャンスは半年来ない。とりあえずやる。失敗してもいい。失敗してもシーンは見限らない。

ただし、引き受けたからには:

これだけは絶対。逆に言うと、これさえ守れば、次の枠は半年後にまた来ます。

「呼ばれる側」に回ったあとの話

初オープニングを終えると、シーンの中での扱いが少し変わります。「お客さん」から「演者」へ。

ただ、ここで勘違いしないでほしいのは、客としての通いは続けること。シーンの相互性で、自分も他の DJ の夜に客として行く。それが次のブッキングに繋がる。

ゲスト枠 を発行する側になったら、丁寧に使う。乱発しない、変な人を入れない。主催はそこも見てます。

まずは今夜、もう一度通うところから

「DJ として呼ばれたい」って気持ちが湧いてきたなら、今夜もう一度通ってください。

特定の主催チームを 1 つ決めて、深く通う (主催を 1 つに絞る話)。半年で確実に状況が変わります。

今夜の現場 で、回されたいジャンルの夜を選んで、まずは最高のお客さんになる。それが「呼ばれる側」への最短ルートです。

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ここまで読んだら、現場を見るのが早い

整理した内容は、フロアに立ってはじめて腑に落ちます。今夜の観測から近い時間・近い箱を選んでみてください。

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